枕の専門メーカーとして、今までさまざまな枕を作ってきましたが、ここ数年はお客様のニーズが「寝心地」の良いものから「質の高い睡眠」を求めるようになってきたように感じます。
「寝心地」はもちろん大事なのですが、どちらかというと寝心地は入眠時に多く求めるもので、「質の高い睡眠」は起床時に感じるものかと思います。「寝心地」については、素材感も含めた枕の感触であったり、硬さであったりと、お客様の嗜好により選べます。しかし「質の高い睡眠」のための枕選びには「自分に合った枕の高さ」が一番重要です。
最近は、器具などを使いながら「自分に合った枕の高さ」を測定する手法も増え、「質の高い睡眠」をしている方がかなり増えたことと思いますが、それを取り入れている方は、まだまだ少ないように思います。

「質の高い睡眠」のために、自分に合った高さや寝心地を追求する前に、もっと大切なことがあります。
それは「呼吸」です。私たちは、もっと質の高い睡眠を得るために「呼吸」（以下、寝呼吸）に着目しました。
人は空気を多く取り込もうとすると自然とあごを上げ、逆にあごを引いていると呼吸がしにくくなります。睡眠時も同じことで、気道を拡げてあげれば自然な寝呼吸を促し、逆に仰向け時に起こる舌根沈下や、高すぎる枕では気道が狭くなり寝呼吸がしにくくなります。
そこで私たちは、仰向け時に気道の拡がりを確保できるポジションの枕の開発をスタートいたしました。人それぞれ顔の形が違いますので、セファログラム（頭部X線規格写真）の技術を応用して写真撮影した画像から角度を導き出すソフトの開発を進め、2年の歳月を経てようやく完成いたしました。
このデータを元に、人それぞれに合った枕の高さや角度をセッティングしてご提供するのがこのブレスアングルピロー「FORLIE(フォリエ)」です。